「TOEIC900点の壁をなんとか突破したい…!」「就活・転職で圧倒的な武器にしたい!」
TOEIC900点というのは非常に高い壁であり、それを乗り越えられれば社会から「めちゃめちゃ英語ができる人」というふうに扱われます。だからこそ、900点を取りたいという方は多いですよね。
この高い目標を夢のままで終わらせないため、この記事ではTOEIC920点を取得している筆者がTOEIC900点の攻略法を解説します!
特に忙しくて一日何時間もTOEICのための勉強時間が取れないという方、必見です。
*本記事におけるTOEICはTOEIC(L/R)テストを指しています。
TOEIC900点のレベルはどのくらい?役に立つの?
TOEICの満点は990点(リスニング495点、リーディング495点)で、その中で900点を取るというのは一般的に非常に難しいと言われていることは皆さんも十分承知されているでしょう。
実際にTOEICを運営している団体が発表しているデータによると、900点以上を保持している人の割合は受験者全体の中でわずか3%ほど。本当に少ないですね…!
しかし、900点ホルダーが少ないということは、すなわち希少価値が高いということ。
皆さんもご存知の通り、持っているだけで優遇される場合が非常に多いのです。
そして、それは特にビジネスの場において非常に高く評価されます。
上の画像でも特に国際部門、英語を日々使って仕事をする部署や役職ではTOEIC高得点が求められていることがわかります。
確かに、日本人としか仕事をしない。あるいは、そもそも英語を使うような職種ではない場合は正直TOEIC900点なんて宝の持ち腐れです。
しかし、グローバルな環境で働きたい(働かざるを得ない)人にとっては非常に価値のある資格なのです。
グローバル化が進む現代社会において生き抜いていくためにもTOEIC900点は是非取りたいですよね!
TOEIC900点の人ってどんな人?
では、TOEIC900点を持っている人は実際にどんな人なのでしょうか?
英語がペラペラで外国人ともスムーズに商談ができるような人物を想像されるでしょうか?
残念ながら、そう簡単ではありません。「TOEIC900点を取れば、英会話も不自由なくできる」というのはとんだ”幻想”であるとはじめにお伝えしたいです。
英語は受容スキル(リスニングとリーディング)と産出スキル(スピーキングとライティング)の2つに分かれ、TOEICは前者(受容スキル)の能力を測るテストです。
しかし、実際の英会話では、受容スキルが十分あるのは大前提で、その上で産出スキルが求められます。
英語が話せなくてもTOEIC900点を取得されている方は筆者の周りにも多くいます。筆者自身も日常会話や一方通行のプレゼンテーションならともかく、ガチガチの商談はできません。
(一応弁解しておくと、もちろん英語が流暢な方もいらっしゃいますが、そうでない方も全然いるよ…ということです。)
つまり、900点という点数へのハードルは意外と高くないのです。英語の超人ではなくとも点数は取れます。帰国子女や長期の留学経験がなくても希望はあります。
大事なのは、TOEIC900点を取得するための戦略をどれだけ綿密に、かつ現実的に立案できるかということなのです。
リスニングとリーディングの理想配分はどのくらい?
TOEIC900点って意外といけるのかもしれない!?ということをわかっていただけたでしょうか。
ただ、そうなると次はどうやって900点を突破していけばいいのか、リスニングとリーディングにおいてどう点数をとっていけばいいのかが気になりますよね。
どちらも495点が満点であるリスニング・リーディング。900点を取ろうとしたら平均して450点を各セクションごとに取らなければならない計算になります。
しかし、日本の英語教育だと仕組み上リスニングよりもリーディングの方が全然得意だ、という方も多いのではないのでしょうか。
そこで、リスニングが苦手な方はだいたい440(リスニング):460(リーディング)くらいを目標にしてみることをオススメします。
もし、リスニングが420点程度だとリーディングで480点以上、すなわち満点近くの点数を取らないといけないため、難易度が格段に上がってしまいます。
したがって得意なセクションを特化して勉強するという戦法ではなく、バランスよく得点できるために労力や時間を配分していきましょう。
それでは具体的にいつから、どのように対策をしていけばいいのかということをお伝えしていきます。
残り時間別!900点を取るための勉強法は?
英語を習得するための勉強と、TOEICで高得点を取るための勉強法は明確に異なると思っています。
皆さんがTOEICで900点を取得したい目的を思い出してみましょう。おそらく、具体的に挙げていけばキリがありませんが少なくとも「英語を喋れるようになりたいから」TOEICの勉強をする方はいないと思います。
(もし、「英語力」を伸ばしたいという目的でここまで記事を読んでくださっている方は、申し訳ないのですがブラウザバックを推奨します。)
反対に、就職や転職市場で評価されたいなど具体的なメリットを求めるのであれば、TOEICは非常におすすめの試験です。
試験までの残り時間によって、やらなければならないこと、やった方がいいことは異なってきます。残り時間別に勉強法をまとめました。
あと1週間…!!
最初からこんなことを言うのは申し訳ないのですが、正直見通しが甘いと言わざるを得ません。少なくとも一週間で「英語力」と言われているものが新たに身につくことはないでしょう。
以前からTOEIC800以上の英語力がある方でないと一週間で突破、はかなり難しいものとなります。
しかし、諦めるしかないのかといえば、そんなことはありません。
リーディング勉強法【慣れてコツを掴め】
まず勉強時間ですが、3時間毎日やりましょう。
勉強初日にリーディングパートを通しで解きます。その後採点をして、どの部分が自分は得意なのか、そして苦手なのかを把握します。そこから1週間21時間をどう割り振るかを決めます。
そして、あとは問題集を解き続けて問題に慣れましょう。しかし、ただやみくもに解いていくのではなく、「対策と傾向」を意識してください。
皆さんが一週間でできるのは問題に慣れて、コツをつかむことです。小手先のテクニックを増やして本番で対応できるようにしましょう。
リスニング勉強法【スキマ時間は全て捧げよ】
隙間時間は全てリスニングに充てましょう。皆さんがぼーっとしている時。なんとなくスマホをいじっている時。もっと具体的に言えば通勤中の電車内。会社の昼休み。お風呂。寝る前の時間。
今週はあなたに自由な時間はほとんどありません。あなたが持っている時間を全て投入しましょう。
後は上と同じ。傾向と対策が重要です。例えば「問題文での最初の疑問詞によって答えが2つに絞られる」なんてこともよくあります。
通し練習をひたすらしていくというよりは、とにかくパートごとでいいので、問題文や会話が流れるスピードに慣れて当日集中力を切らさないようにしておきましょう!
あと1ヶ月!
試験まで後1ヶ月だという皆さん。1ヶ月というのは、1週間の4倍ちょっとだからひょっとしたら間に合うんじゃないかという慢心がありませんか?残念ですが、全く油断できません。
よほど英語が前からできる、という方以外は1ヶ月前から始めるのでさえリスキーな賭けです。
筆者としては、現在TOEIC800点を下回っている方は、1ヶ月前から始めるようではもう遅いと考えます。計画をしっかり立てて勉強・対策を進めていきましょう。
リーディング勉強法【効率的な解き方を身につけるべし】
まずは、リーディングを先に固めていくことをおすすめします。というのも、一度身につけたテクニックやリーディングの解き方は忘れにくいですが、リスニング力は継続しないとすぐに落ちてしまうためです。
そのため、1ヶ月のうち、特に最初の一週間はリーディングパートをバランスよく解いていって、効率的な解法を習得しましょう。
TOEICではとにかく速いスピードで解くことを求められるので、一問ごとにタイマーを使って時間制限を設定しながら進めてみるのがオススメです。
その後の3週間は週に1、2回通しでの自己模試を行いつつ、苦手な分野をカバーするために解く比率を変えていきましょう。
また、勉強に飽きてしまった時は、英語で書かれた自分が興味のある分野の記事を読むなどして、多少気分転換の時間を挟みましょう。
リスニング勉強法【集中力を高めよ】
上でも述べましたが、よほどリスニングが苦手とかではない限り、勉強開始から一週間後くらいから始めても大丈夫です。
リスニングの勉強方法としては、普通に問題を解いていく以外に、シャドーイングや問題文の要約を脳内ですることも良いでしょう。
本番では英語を聞いて素早く解くという作業が延々と続きます。そのため、英会話や説明文の中でキーワードはなんなのか、何が重要な情報なのかということの見分けがつくようにしなければとても集中が続きません。
また、リスニングに飽きた時は、スマートフォンやパソコンのポッドキャストアプリを使ってCNNなど海外のニュースや、オーディオドラマ、難易度低めのコメディを聞くのもオススメです。
あと半年
今から半年でテスト。このタイミングで勉強を始めようと思った方、大正解です。残り1週間や残り1ヶ月の人に比べ、上手く時間を使うことができます。高得点を取ることができる確率が高いのは火を見るより明らかですよね。
ただし、そこには一つ大きな落とし穴が隠されています。それは「モチベーション」です。
6ヶ月も勉強をしていると、途中仕事や生活の中で忙しくなることも多くあります。その中で、忙しいからといって一度やめるとその後もう一度勉強をしようという気持ちにはなりにくいものです。
せっかく早くから勉強を意識できていたのに、結局試験一週間前になってしまった…なんて本末転倒もいところです。忙しい時でもモチベーションを途切れさせずに、いかに継続ができるかが一番の大きな課題です。
その点を踏まえて、TOEICまで残り半年!という方の勉強法をお伝えしていきます。
リーディング勉強法【最初はひたすらインプット】
試験まで約180日。できることは多くあります。しかし、だからといっていろんなことに手を出しすぎるのも考えもの。中途半端に何冊も解くのはあまり良策ではありません。
筆者は、まず単語帳を最初の1、2ヶ月使ってカバーしていくべきだと考えます。(ここからは一般的な英語の勉強法の話にも通じます)なぜなら、インプットがなければアウトプットができない、あるいはできても伸び代がないからです。
半年前から勉強しようと思ったあなたはTOEIC900点取得に不安があったから、始めたはずです。
そこで、まずは得点のベースとなる単語を固める。そして、それがある程度完成したら問題集と参考書に手を出し始めるのが良いですね。ただ、そこでもいろんな問題集に手を出すのではなく、包括的でいわゆる分厚いやつを買いましょう。
それこそがあなたのパートナーになりうるのです。あとは「残り1ヶ月前」の勉強法と基本的に同じです。モチベーションを保つため、日常の中で英語に触れる機会を多くしていきましょう。
リスニング勉強法【英語を生活の一部にせよ】
後で嫌になるほどやることになるので.最初はTOEIC対策のためのリスニングの勉強なんてやめておきましょう。海外ドラマや洋画を字幕なしで観る練習をしたり、外国人と実際に話す練習を積んだりしてとにかく英語に触れましょう。
勝負は残り3ヶ月くらいになった時です。そこからできるだけ毎日ネイティブスピードの英語に15分以上触れるようにしてください。リスニングの練習はテクニック以外にはひたすら「英語耳」を作っていくだけなので継続が非常に重要です。
そして残り1ヶ月になったらラストスパート。これまででわかった問題の傾向や自分の苦手分野を特化して勉強したり、集中力を向上させるために本番同様リーディング・リスニングを通しで解いてみましょう。
オススメの教材を紹介!
さて、ここまではTOEICについてや、その勉強方法を残り時間別にお伝えしてきました。
しかし、具体的にどんなものを使って勉強をしていけばいいのでしょうか?
ここからは、編集部がオススメする教材・サービスを以下の種類ごとにご紹介していきます!
・参考書
・リーディング問題集
・リスニング問題集
・単語集
・アプリ
・塾,スクール
公式問題集・模擬試験問題集
まずはTOEIC受験者必携の一冊「TOEICテスト公式問題集」をご紹介。絶対に買ってください。この本がなければ本番同様の試験を自分で解くことができないので、何が得意・不得意なのかが把握できません。
受験者の9割が持っていると言っても過言ではない下のような公式の問題集は必ず購入するようにしましょう。
TOEICテスト公式問題集 新形式問題対応編
https://www.amazon.co.jp/TOEIC-Educational-Testing-Service/dp/4906033482
リスニング問題集
リスニング問題集として、ここでは二種類(後者はpart別に本が分かれているため)の問題集をご紹介します。
時間がない、例えば今が試験一週間前だ!という方には一つ目の公式問題集を解いて問題に慣れることをお勧めします。
一方で、時間がある方は後者の「究極のゼミ」シリーズが断然良いと考えています。なぜなら、問題が豊富にあるというのもそうですが、攻略法やテクニックの部分もどっさりと乗っているからです。
この究極のゼミシリーズで990点を取得した人も筆者の友人に何人かいます。
テストまで残り時間がどれくらいあるのかを考慮した上でどちらを買うかの判断をしましょう。
公式TOEIC Listening&Reading トレーニング リスニング編
https://www.amazon.co.jp/TOEIC-Listening-Reading-/dp/4906033512/
TOEIC(R)L&R 究極のゼミ part1&2
https://www.amazon.co.jp/dp/4757428669/
TOEIC(R)L&R 究極のゼミ part3&4
https://www.amazon.co.jp/dp/4757428677/
リーディング問題集
リーディングに関しても基本的に筆者のスタンスは同じです。
もし時間がない(例えば一週間)ならば、TOEIC公式問題集をギリギリまでやり込んであとは天命を待つ…というもの。
そして、時間がある(1ヶ月以上)ならば「究極のゼミ」を徹底的に読み、問題傾向を分析し問題集の解説や自分でといていくうちにテクニックを見つけることがTOEIC900点突破への道となってきます。
TOEICでは問題ごとに配点が変わるという訳では何ので、リーディングの特に文法・語彙部分は素早くかつミスをせず得点ができるように修行を積んでいくべきだと筆者は考えます。
公式TOEIC Listening&Reading トレーニング リーディング編
https://www.amazon.co.jp/TOEIC-Listening-Reading-/dp/4906033520/
TOEIC(R)L&R 究極のゼミ part5&6
https://www.amazon.co.jp/dp/4757428707/
TOEIC(R)L&R 究極のゼミ part7
https://www.amazon.co.jp/dp/4757428782/
単語集
特急シリーズ 金のフレーズ
https://www.amazon.co.jp/dp/4023315680/
TOEIC900点の突破を目指す上でやっぱり重要になってくるのが単語です。
どのように点数を取るか、ではなくどのように点数を落とさないかという勝負になってくるため、そもそも単語がわからないので問題が解けませんなんてことは言語道断なのです。
したがって、まだ難易度の高い英単語に慣れていないという方にはこちらの単語集をお勧めします。正直これ一冊を全力でやり込めば、他の単語集をやる必要性はそこまでありません。
アプリ:スタディサプリイングリッシュ 2,980円/1ヶ月
スタディサプリENGLISHは、株式会社リクルートが運営しているスタディサプリの英会話・TOEICに特化した版です。いつでもどこでもサクッと勉強できるのが最大の特徴です。
完全オフラインながらもパーソナルコーチプランも用意されています。安い上に、楽しく着実にレベルアップを図ることができるので今注目されています。
隙間時間をうまく使って勉強したい!という方や試験まで時間はあるけどとりあえずガチガチの問題集を解き始めるまでに肩慣らしをしておきたいという方にお勧めです。
塾・スクール:PROGRIT(プログリット)328,000円/2ヶ月
プログリットは2016年に開始され、元マッキンゼー出身の岡田さんが「正しい勉強法×学習時間の投下×モチベーション維持こそが、もっとも効率良い英語学習方法である」と、前職時代の原体験を元に編み出されたサービスです。
短期間で英語力を上げられる独自のトレーニングノウハウが話題を呼び、現在では外資系グローバル企業や総合商社、経営者など英語スキルの問われるビジネスパーソンから支持されているサービスです。
TOEICコースは2ヶ月で328,000円〜とお高めな値段設定ですが短期間で大きく得点を伸ばしたいという方にはオススメの塾です。
他の英語テストとの相関性は?
文部科学省「英語力評価及び入学者選抜における英語の資格・検定試験の活用について」より
文部科学省が発表している資料によると、(S&Wの点数も考慮しなければならないのでなんとも言い難いですが)およそTOEIC900点は英検準一級の上位層、あるいはTOEFL iBT90点程度に相当するようです。
ただし、筆者の肌感覚で言えば、TOEIC900点を持っており、スピーキングとライティングが同等にできれば英検一級は軽く取得できます(筆者もその一人でした)。
その一方でTOEFL iBTは、アカデミックな内容であり、試験も長時間に及ぶため、TOEICとまるで勝手が違い、なかなか90点に届かないという人が周りでは多いという印象です!
まとめ
TOEIC900点という高い壁を乗り越えるために、一番大事になるのはなんでしょうか?
ここまではテクニックやハウツー論に終始してしまいましたが、肝要なのはどれだけその点、900点を突破したいかという気持ちです。
自分がなぜ、900点を取りたいのかということを常に意識しながら上述したような勉強法・教材を用いて、是非900点を超えて行きましょう。
読者の皆さんが無事目標の点数を取得し、より充実した人生を送れるよう、編集部一同応援しております!
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